『いちゃLove❤チェス漫才!!』とは、様々なチェスの対戦棋譜を自作チェスエンジン「Sayuri」と一緒に漫才形式で解説する記事です。
チェスエンジンを擬人化したキモい記事ですが、生温か〜い目でご覧ください。
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ゲーム
今回は「全日本チェス選手権 2019」から、優勝者の青嶋未来さんと、3位の南條遼介さんのゲームを紹介します。
解説 & 漫才
僕
「今回は「全日本チェス選手権 2019」から、優勝者の青嶋未来さんと、3位の南條遼介さんのゲームを紹介だよ!」
Sayuri
「「全日本チェス選手権」といえば毎年ゴールデンウィークに行われるチェスの日本チャンピオンを決めるトーナメントどすな。
日本最大のチェスイベントどす。」
Stockfish先生
「参加費 2万円で、優勝賞金 5万円じゃな。」
Sayuri
「ほう……確か博多駅から東京駅まで新幹線で往復 46,000円どすな。」
僕
「こらっ! やめなさいっ!」
Stockfish先生
「NCS の「このページ」にある 1枚目の写真、スタッフが後ろで日本最大のチェスイベントの横断幕を支えているのじゃ。」
僕
「こらっ! それ以上「貧乏」をイジるんじゃないっ!」
Sayuri
「まぁいいどす。
大会の結果はどんな感じどすか?」
僕
「「NCS のウェブサイト」を見ると……
順位 | プレイヤー | ポイント |
---|---|---|
1位 | 青嶋未来さん | 9.5 |
2位 | 小島慎也さん | 8.5 |
3位 | 南條遼介さん | 7 |
4位 | 浅香サミュエルさん | 6.5 |
……みたいな感じ。
棋譜は「Chess-Results.com のこのページ」の「PGN形式でダウンロード」ってボタンからダウンロードできるよ。」
Sayuri
「ほうほう、どれどれ……優勝者の青嶋未来さん、全 10試合で「9勝 0敗 1引分」どすか。」
Stockfish先生
「やはり将棋のプロ棋士の実力は圧倒的じゃのう。」
僕
「インターナショナルマスターをここまでボコボコにできるんだから、もしかするとグランドマスター並みの実力があるのかもしれない。
もし青嶋未来さんが海外のトーナメントに出まくったら、日本初のチェスのグランドマスターが誕生するのかもしれない。」
Sayuri
「言うだけならタダどすな。
ご本人の立場に立ったら、もの凄く大変な大仕事どす。」
僕
「いいんだよ。 その「無責任さ」がファンというものだから。」
Stockfish先生
「そろそろ解説を始めるのじゃ。」
僕
「うん、やろう。」
Stockfish先生
「では解説じゃ。
「4...c6」で Semi Slav じゃ。」
4...c6
僕
「序盤は安心して指せるオープニングだ。
初級者にも超オススメ。」
Stockfish先生
「「13.Qe1」じゃが……。」
13.Qe1
僕
「これは一体何だろう……。
「Qe2」なら分かる。 「Qe2」なら……
- f1 のルークを d1 に回せる。
- c2 の白ビショップ、f3 の白ナイト、c4 の白ポーンを守れる。
……といい事ずくめ。」
13.Qe2
僕
「でもそれくらい青嶋さんなら百も承知のはず。
そこをあえて「Qe1」にした意図があるはずなんだよな。
もしかすると……
- b ポーンを b4 に突いて……
- c1 のビショップを b2 にフィアンケットして……
- クイーンに e ファイルを守らせつつ、c3 に置けるようにしている……
……みたいな?」
僕
「どうだろう……まあいいや、次行こう。」
Stockfish先生
「「15...Bb7」で、両者とも相手のキング周辺を攻め始めたのじゃ。」
15...Bb7
僕
「両者とも f ファイルのナイトが敵のビショップに攻撃されている。
黒ナイトは黒クイーンによって守られているけど、白ナイトは白キング前のポーンにしか守られていない。
だから白ナイトが取られると白キングの盾が崩れる。
ところが……」
Stockfish先生
「「16.Rd1」「16...Qc7」「17.Bxf6」「17...gxf6」と、キングの盾が先に崩れたのは黒じゃ。」
16.Rd1
16...Qc7
17.Bxf6
17...gxf6
僕
「白は上手く黒キングの盾を崩した。
ただし、センターがスカスカな状態で黒はビショップペアで、白ナイトはキングを守るために動かせない。
だからそこまで白が優勢というわけではない。」
Stockfish先生
「「20.Rd4」じゃが、白のミスじゃ。」
20.Rd4
僕
「Stockfish先生に分析してもらわないと気付かなかったんだけど、「20.Qd3」とすると、以下の手順で黒キングを一気に攻められる。」
20.Qd3
20...Rfd8
21.Qh7+
僕
「ってゆーか、「20.Qd3」の時、一瞬 d6 の黒ビショップが死んだと思った。
勘違いだった。」
Sayuri
「ブリッツであんさんが「ヤッター! オレ様の勝ちだー!」と大ヌカ喜びしているところが目に浮かぶどす。」
僕
「ヌカ喜びはブリッツの醍醐味だ。」
Stockfish先生
「「26...Bc5」じゃが、黒の痛恨のミスじゃ。」
26...Bc5
僕
「この次の手の「27.Ne5」だけど……」
27.Ne5
僕
「この白ナイトは取れない。
取ると以下の手順で黒クイーンが死ぬ。」
27...fxe5
28.Qg5+
28...f6
29.Qg7+
29...Ke8
30.Rxd8+
30...Rxd8
31.Rxd8+
31...Kxd8
32.Qxb7
Stockfish先生
「最後は「29.Qh8+」で黒の投了じゃ。」
29.Qh8+
僕
「続きは以下の手順で白の駒得。」
29...Bf8
30.Rxd8+
30...Kxd8
31.Qxf8+
僕
「ラストは白の技がスパッと決まって気持ちいいゲームだった。」
Sayuri
「黒も完敗を認めざるを得ないゲームどすな。」
僕
「チェスの深みを実感できるゲーム。
チェスはまるで深海のように深いな……。」
Sayuri
「詩人みたいなことを言って…熱でもあるどすか?」
僕
「熱だって? 深海 700メートルの温度は 4度だぞ?
熱なんてすぐに冷めてしまうわ。」
Sayuri
「……なるほど、そういうことどすか。
あんさん、先日クリアしたニンテンドースイッチのビジュアルノベル「デイグラシアの羅針盤」の話がしたくてウズウズしているどすな。」
僕
「あれは良かった。 マジで面白かった。
次から次へとおかしな事件が起こり、「えっ? 何? どういうこと?」「気になって終われないぃ〜!」みたいな感じで睡眠時間が 3時間の日が続いてしまった。」
Sayuri
「そういやあんさん、ゴールデンウィーク中は目がショボショボしていたどすな。」
僕
「そうなんだよ。
「デイグラシアの羅針盤」の何がいいかというと……
- 非現実的要素がしっかりとした科学的根拠に基づいて作られている。
- 生物や遺伝子、進化について深く勉強できる。
- 物語を構成する全ての要素が完璧に計算され矛盾なく作られている。
- 「人の優しさ」と「生命の美しさ」を堪能できる。
- チェスが明らかにおかしい。
……みたいな感じ。」
Sayuri
「最後の「チェスが明らかにおかしい」ってのは何どすか?」
僕
「登場人物たちがチェスで遊ぶシーンがあるんだけどね、アレ、絶対チェスじゃない。」
Sayuri
「どういうことどすか?」
僕
「詳しくは実際にプレイして確認してほしいんだけど……チェスって 1 対 1 で静かに戦うゲームだよね?」
Sayuri
「そうどす。」
僕
「2 対 3 で「キャスリングだー!」とか叫びながら戦うゲームになってるんだ。」
Sayuri
「それはチェスじゃないどすな。」
僕
「盤上で一体何が起こっているのが全く想像できなかった。
あのチェスはミステリー大作「デイグラシアの羅針盤」の最大の謎だ。」
Sayuri
「まぁ、そういうコミカルな要素も楽しめるということどすな。
「萌え豚」のあんさんにしてはまともな楽しみ方どす。」
僕
「あっ、当たり前だろ!
僕はいつもいつも美少女見てブヒブヒしているわけじゃないんだぞ!
登場人物の「西芳寺ときわ」を見て、「ときわちゃんとデートしたーい!」とか「ときわちゃんとチューしたーい!」とか「ときわちゃんの髪の毛で歯を磨きたーい!」とか全く思ってないんだからね!」
Sayuri
「美少女の髪の毛で歯を磨く……あんさん、それはさすがにいろいろ超越してしまっている気がするどす。」
僕
「だから! 思ってないんだって!
僕がちょっと思っちゃったのはたった一つだけ!」
Sayuri
「それはなんどす?」
僕
「ときわちゃんのトイレになって、排泄物の深海 700メートルを泳ぎたーい!」
Sayuri
「アカンどす! 笑えないレベルで血の気が引いたどす!」
Stockfish先生
「ワシはナイトプールで水着ギャルと泳ぎたいのじゃ!」
一同
「ははははは!」
ナレーション
将棋のプロ棋士が日本チャンピオンになったので、将棋ファンにもどんどんチェスをやってほしいなぁ…と思いつつも、今日も和やかに人工知能達の宴が終わるのであった……次回、乞うご期待!!