eye_catching

オープニングばあちゃん
「さて私、オープニングばあちゃんのオープニング講座でも始めようかねぇ。」

わんぱく君
「オレはチェスとヤンチャが大好きわんぱく君だぜ! よろしくだぜ!」

オープニング講座

オープニングばあちゃん
「さぁて、今回紹介するオープニングは「オールド・インディアン・ディフェンス」だよ。」

わんぱく君
「「オールド・インディアン」・・・古代インドに伝わる伝説のオープニングだぜ!
「カリ・ユガ」のこの世界でついに「ダルマ」は失われ、人々は憎悪と快楽に溺れてゆくぜ・・・・・・。
そんな世界を救うべく開発されたのが「オールド・インディアン・ディフェンス」だぜ!
このオープニングで全ての悪が滅ぼされ、花は咲き、果実は実り、新たなる時代「サティヤ・ユガ」が始まるぜ!
そこからこのオープニングは別名「ヴィシュヌ最後のアヴァターラ・救世主カルキ・オープニング」と呼ばれているぜ!」

オープニングばあちゃん
「神話をモチーフにした漫画に夢中になり、「きっと世界に散らばる神話の共通点こそこの世界の真実! 様々な神話を研究し、世界の本当の姿を見つけてやる!」とかいう恥ずかしい中学・高校時代を送ったブログ主のような子は、「中二病」という言葉のせいで最近の中学生から痛々しい中二病がいなくなり、ガチ中二病をやっていた昭和世代のおじさん達が恥ずかしくて思い出話できない居心地の悪さを体感させてやろうかねぇ。」

わんぱく君
や、やめてよぉ! おばあちゃん! (ガクガク・・・)

オープニングばあちゃん
「今回紹介する「オールド・インディアン・ディフェンス」「キングス・インディアン・ディフェンス」に似ているようで似ていないマイナーなオープニングだよ。」

わんぱく君
「やっぱり「マイナー」だぜ・・・・・・。 ばあちゃん・・・・・・。」

オープニングばあちゃん
「しーっ! 静かに! 心配ないよ!」

わんぱく君
「う、うん・・・だぜ。」

オープニングばあちゃん
「じゃあさっそく紹介するよ。」

1.d4
ply_1
1...Nf6
ply_2
2.c4
ply_3
2...d6
ply_4

わんぱく君
「うーん、一見「2...g6」と指す「キングス・インディアン・ディフェンス」と全く違うようだけど、よく考えると黒がこの後「g7」「Bg7」ってやったら「キングス・インディアン・ディフェンス」のメインラインとそっくりだぜ。」

オープニングばあちゃん
「「キングス・インディアン・ディフェンス」は f8 の黒ビショップを g7 にフィアンケットするけど、「オールド・インディアン・ディフェンス」の方は e7 の方に展開するんだよ。
メインラインを見てみると分かるよ。」

3.Nc3
ply_5_1
3...e5
ply_6_1
4.Nf3
ply_7_1
4...Nbd7
ply_8_1
5.e4
ply_9_1
5...Be7
ply_10_1
6.Be2
ply_11_1
6...O-O
ply_12_1
7.O-O
ply_13_1
7...c6
ply_14_1
8.Re1
ply_15_1

オープニングばあちゃん
「と、メインラインはこんな感じだねぇ。」

わんぱく君
「ちょっと待ってだぜ! ちょっと巻き戻してほしいぜ!
黒が「3...e5」としたとき・・・・・・」

3...e5
ply_6_1

わんぱく君
「もし白が「4.dxe4」としたらどうするんだぜ?
もし黒が「4...dxe4」と取り返したら「5.Qxd8+ Kxd8」で黒はキャスリングできなくなるぜ?」

4.dxe4
ply_7_2
4...dxe4
ply_8_2
5.Qxd8+
ply_9_2
5...Kxd8
ply_10_2

オープニングばあちゃん
「そうだよ。 黒はキャスリングを放棄するんだよ。
相手にはクイーンがないからそんなに怖がらなくてもいいんだねぇ。
で、この後はこんなふうに続くねぇ。」

6.Nf3
ply_11_3
6...Nfd7
ply_12_3

オープニングばあちゃん
「この後は色々あるけど、黒の手番だけで進めると、「....c6...Kc7...a5...Na6...f6」といった感じで陣形を固めていくよ。」

...c6
c6
...Kc7
Kc7
...a5
a5
...Na6
Na6
...f6
f6

わんぱく君
「ちょっと待ってだぜ! ちょっと巻き戻してほしいぜ!
白が「6.Nf3」ってやってたけど・・・・・・」

6.Nf3
ply_11_3

わんぱく君
「黒がその後「6...e4」って突いてきたらどうするんだぜ?」

6...e4
ply_12_4

オープニングばあちゃん
「それは簡単だよ。 「7.Ng5」で f7 と e4 のフォークだからねぇ。」

7.Ng5
ply_13_5

オープニングばあちゃん
「しかも、黒が間違って「7...Bf5」と e4 のポーンを守っちゃうと、さらに「8.Nxf7+」で黒キングと黒ルークへのフォークがかかっちゃうんだねぇ。」

7...Bf5
ply_14_6
8.Nxf7+
ply_15_6

わんぱく君
「フォークの後にフォーク・・・なんだかオークの手から逃げ出したエルフ娘が別のオークに捕まってしまうところを想像してしまったぜ・・・・・・。」

オープニングばあちゃん
「そういう系のセクシー漫画ばかり見て変な想像をしてしまうような子は、セクシー嗜好を「人間」 → 「亜人」 → 「獣人」 → 「動物」 → 「装身具」 → 「糞尿」と順次レベルアップさせてやろうかねぇ。」

わんぱく君
や、やめてよぉ! おばあちゃん! (ガクガク・・・)

オープニングばあちゃん
「後は細かいバリエーションをさらっと紹介して終わろうかねぇ。」

わんぱく君
「マイナーなオープニングだから紹介するものも少ないみたいだぜ。」

オープニングばあちゃん
「先ずは「ジャナウスキー・バリエーション」だよ。
「3.Nc3」の続きだよ。」

3...Bf5
ply_6_7

オープニングばあちゃん
「これが「ジャナウスキー・バリエーション」だよ。
白が e ポーンを突いてくるのを黒ビショップで防いでいるんだねぇ。
メインラインとは違って黒ビショップがセンターに出てくるというのも特徴だねぇ。
次は白が「3.Nc3」じゃなく「3.Nf3」としたときのいくつかのバリエーションだよ。
「Chessgames.com」の「オープニング・エクスプローラ」ではこっちの方が人気みたいだねぇ。」

3.Nf3
ply_5_8

オープニングばあちゃん
「先ずはその中でも一番人気の「3...Nbd7」だよ。」

3...Nbd7
ply_6_9

オープニングばあちゃん
「黒の目的は「c6」「e5」にポーンを突いてセンターを守ることだねぇ。」

c6_e5

オープニングばあちゃん
「次は「3...Bg4」だよ。」

3...Bg4
ply_6_10

オープニングばあちゃん
「これは黒ビショップを先に展開して、後から「Nbd7」をしようって寸法だねぇ。」

nbd7

オープニングばあちゃん
「とまぁ、それほど長くなかったけど、こんな感じかねぇ。」

わんぱく君
「ZZZzzz・・・ムニャムニャ・・・市民ホールで何か大きなイベントがあったぜ・・・パトカーが市民ホールの入口付近で止まっていて、警察官が警備していたぜ・・・オレは市民ホールの前の一本道をてくてく歩いて通り過ぎて行ったぜ・・・しばらくするとヘルメット無しで原付バイクに二人乗りした金髪の悪ガキ共が「ヒャッホー!」って叫びながら市民ホールに向かって走っていったぜ・・・青春の一ページだったぜ・・・ムニャムニャ(居眠り)

オープニングばあちゃん
「ファンタジー作品に出てくる「人の運命が見える大賢者」の気持ちを味わってしまう夢を見るような子は、予言に味をしめ、抽象的な名詞で書かれた予言ノートを書き、「〇〇の黙示録」とタイトルを付け、裏庭に埋め、1000年後の未来の人に「うわwwww 1000年前の中二病が何か書いてるよwwwwww」と時空を超えた辱めを味あわせてやろうかねぇ。」

わんぱく君
「はっ! (目覚め)
や、やめてよぉ! おばあちゃん! (ガクガク・・・)

まとめ

オープニングばあちゃん
「オールド・インディアン・ディフェンス」は、マイナーだけど、そんなに変なオープニングじゃないので気分転換に使ってみるといいかもしれないねぇ。」

ばあちゃん・わんぱく君
「それでは次回も見に来てくださいねぇ。」「だぜ!」