「チェスどきどき戦術入門」とはルールを覚えたての初心者に「戦術(タクティクス)」を簡単に紹介する入門教室です。
第1回のテーマは・・・
です。
「戦略(ストラテジー)」と「戦術(タクティクス)」
チェスの戦いの考え方は大きく分けて 2つあります。 「戦略(ストラテジー)」と「戦術(タクティクス)」です。
「戦略(ストラテジー)」とは
「戦略(ストラテジー)」とは「どのように駒を配置すれば戦いやすいか」について考えることです。
チェスではゲーム開始時点からチェックメイトを狙うのはほぼ不可能なので、序盤や中盤でのプレイヤーの目的は「戦略(ストラテジー)」上でより優位に立つような駒の配置を目指すことになります。
(「戦略(ストラテジー)」については「チェスわくわく戦略入門」をご参照下さい。)
「戦術(タクティクス)」とは
「戦術(タクティクス)」とは「どのように駒を動かせば上手く目的を達成できるか」について考えることです。
チェスではゲーム中に何かの目的を達成したいとき、パズルゲームのように頭の中で駒を動かし、どのように動かせばその目的を達成できるのかを模索します。
その模索中に使える「技」をたくさん習得すれば、それだけ「戦術(タクティクス)」の幅も広くなります。
「チェスどきどき戦術入門」では「戦術(タクティクス)」の「技」について紹介していきます。
フォーク
「フォーク」とは 2つ以上の駒を一度に攻撃する技です。
チェスでは「一度に一つの駒しか動かせない」というルール上、2つ以上の駒を一度に攻撃すると、相手は対応しきれないことがよくあります。
特に相手の「キング」と「クイーン」を自分のより価値の低い駒で「フォーク」すると、ほぼ勝利確定です。 (これを「ロイヤルフォーク」と呼びます。)
ミスター・フォーク
実は「ナイト」には「ミスター・フォーク」という二つ名があります。
ナイトは他の種類の駒にはない独特の動きをするので、ナイトの「フォーク」は他の駒の死角から仕掛けることができ、かつ「相手が見落としやすい」のです。
見落としがちな「ポーン・フォーク」
先ほどのナイトに次いで「見落としがちなフォーク」に「ポーン」による「フォーク」があります。
ポーンは攻撃判定が短く、「フォークなんてめったにできねぇ!」なんて舐めていると・・・・・・ヤラれます。 (経験談)
自分の駒が 1マス間を空けて並んでいたら要注意です。
序盤中盤でちょくちょく起こる「クイーン・フォーク」
かなり限定的な話になりますが、下の画像のような「ビショップ」と「キング」の配置のときに「クイーン」による「フォーク」が成立することがあります。
クイーンは初期配置の場所からでも意外と活躍するので、「初期配置の駒は何もできねぇ!」なんて舐めていると・・・・・・ヤラれます。 (経験談)
まとめ
「フォーク」は「決まれば勝ち」というくらいの大技です。
実力者同士の試合ではあまり見かけませんが、それは両者とも常に「フォーク」に神経を尖らせているからです。
初級者同士ならかなりの頻度で仕掛けるチャンスがあります。
「フォーク」は決まると気持ちいいので、是非マスターしてみて下さい。